Oasis Focuser Rose

重要:本製品は必ずホルダーやアダプターを介して鏡筒に取り付けてください。単体でのご使用はできませんので、あらかじめご了承ください。対応する鏡筒一覧は、アダプターの商品ページにてご確認いただけます。

Oasis Focuser Rose は、天体撮影のために設計された高精度電動フォーカサーです。コンパクトな装置に多彩な機能を集約し、電動・手動の両操作に対応。ワイヤレスと有線の両方で制御可能で、マイクロメートル単位のフォーカシング精度と強力な耐荷重性能を兼ね備えています。冬季環境や遠隔観測においても安定して使用できる信頼性を実現し、ディープスカイ撮影から目視まで幅広く対応します。

技術仕様

モーター 日本 NPM 社製 高減速比ステッピングモーター
耐荷重 5kg 以上
フォーカス精度 1μm 以下/ステップ
給電方式 USB Type-C または 12V DC (ヒーター使用時推奨)
制御方式 Bluetooth / USB HID
対応ドライバー ASCOM / INDI / INDIGO
対応制御ソフト NINA、SGP、APT、SkyX、StellaVitaなど
外形寸法 長さ62.5mm、直径36mm
その他 内蔵ヒーター、ブザー、スタック(スタック状態)検出保護機能

特長

高い利便性

クラッチ機能

電動モードと手動フォーカシングをワンタッチで切替可能。後端を回すだけでギアを噛合/分離でき、スムーズで無段階のロックが可能。

クイック切替

手動で素早くピント合わせや収納が必要な場合でも、即座に手動モードへ切替可能。

クラッチ機能

多様な制御方式

Bluetooth ワイヤレス制御

スマートフォンやタブレットから直接操作でき、野外観測にも最適。

USB HID 接続

ドライバ不要、PCに接続するだけで使用可能。

対応プラットフォーム

ASCOM / INDI / INDIGO に完全対応。NINA、SGP、APT など主要な自動化ソフトで利用可能、また、Touptek社のStellaVitaにも利用可能です。

制御方式

電源と安全機能

給電方式

USB Type-C もしくは 12V DC に対応。

過電圧保護

入力電圧が高すぎる場合は自動で警告または保護動作。

スタール検出

フォーカサーが限界位置を超えたり動作不能となった場合、自動停止し機材を保護。

冬季対応と環境モニタリング

内蔵ヒーター

低温環境でもスムーズなフォーカシングを実現し、温度制御も可能。

温度センサー

本体にセンサーを内蔵、外付けプローブで環境温度も測定可能。

精密な伝動とバックラッシュ対策

ギア駆動設計

モーター出力軸とフォーカサー軸にそれぞれギアを配置し、高剛性を実現。従来のカップリング方式よりも精度と耐久性に優れます。

低バックラッシュ設計

ギアの噛合いを最適化し、バックラッシュは一般製品の 1/3〜1/5 程度(弊社のテストにより)。

バックラッシュ補正機能

ソフトウェアとハードウェアの協調制御により、再現性の高いフォーカシングを実現。

高耐荷重・高精度

小型ながら高トルク

日本 NPM 社製の特注高減速比ステッピングモーターを採用。コンパクトな筐体ながら 5kg 以上の耐荷重を実現。

マイクロメートル精度

弊社の実測(SkyRover 102 APO Proの接眼部)では、0.1mm の移動が約 125 ステップに分割され、1ステップあたり 1μm 未満の移動精度。

弊社テスト結果

  • SGP による自動フォーカス 3 回連続テストで、焦点位置の差は最大 3 ステップ以内。
  • NINA による 12 回連続テストで、焦点位置の誤差は 9μm 以内、フィッティング係数は 0.99 以上。
高精度テスト結果

取付と構造設計

コンパクト

長さ62.5mm、直径36mm。

バンドクランプ取付

ネジ 1 本で簡単に着脱可能。補助位置決め段差付きで、正確な位置合わせが容易。

ギア位置決め治具

ギアの噛合い位置を確認でき、取り付け誤差を軽減。

アルミ合金 CNC 加工外装

軽量かつ堅牢で、美しい外観。

取付構造1
取付構造2

追加機能

内蔵ブザーによるアラート/通知音

スマートフォンや PC によるファームウェア更新に対応

高度集約設計:外付け温度センサー以外の機能は全て本体内蔵

同梱品

1
Oasis Focuser Rose 電動フォーカサー ×1
2
ギア位置決め治具 ×1
3
USB Type-C ケーブル ×1
4
外付け温度センサー ×1
5
取付用工具・ネジ類一式
6
取扱説明書 ×1
7
説明書(日本語) ×1

弊社実測結果

弊社では Sky Rover 102 APO を用いて NINAで12 回連続のオートフォーカス試験を実施しました。その結果、本機では 1 ステップあたり約 0.8μm の移動量となり、12 回の測定値の差は最大でも 11 ステップにとどまりました。これは、フォーカス機能の高い精密性と優れた再現性を示すものです。

また、双曲線フィッティングの決定係数はいずれも 0.99 以上となり、フォーカス結果が非常に高い安定性と精度を備えていることを示しています。

実測結果グラフ